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更新日:2022年11月4日

6~7ページ(無名塾主宰仲代達矢×七尾市長茶谷義隆特別対談)

能登演劇堂は人々を魅了する日本一の芝居小屋

「いのちぼうにふろう物語」の公演を終えた、仲代達矢さんに公演の振り返りや、来年開催のいしかわ百万石文化祭2023に合わせて上演する「等伯ー反骨の画聖ー」の演出への思いを伺った。

市長30回のロングラン公演、本当にお疲れ様でした。
仲代毎日が緊張の連続でした。役者は80歳を過ぎると名優扱いされますが、今年の暮れには90歳になります。姿勢や声の調子とか、そういうものは衰えてきます。今回は再々演なので、ものすごく訓練しましたし、けがをしないように気を張りました。無事終わってほっとしています。ただ、まだできたのではないかという思いは常にあります。
市長私は、一度エキストラとして出演させていただきました。緊迫した最後の見せ場で、芝居を壊してはいけないと、緊張感を持って、演技させていただきました。
仲代出演していただき、ありがとうございました。エキストラの皆さんは、毎日のように頑張ってくださいました。エキストラの皆さんの最後の頑張りでとてもいい締めくくりができたと思っています。お客さんの感想の中には、地元の人とのつながりを感じて感動したという言葉もありました。
それから、我々が予想した以上のお客さんに来ていただいて、本当にうれしく思います。演劇堂のスタッフ、それから市の職員の皆さんがさまざまな場所へ足を運び、PRをしていただいたおかげです。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
市長本当にすばらしい公演でした。今公演では、奥ゆかしい能登の人たちも、皆さん立ち上がって拍手を送っていました。
仲代演劇の醍醐味は、お客さんの息づかいを感じられることと、最後の拍手です。今回は本当に皆さんが立ち上がって拍手をくださいました。その様子に、つい涙が出ました。本当に演劇人で良かったと思っています。
市長仲代さんの思いを受け継ぐ無名塾の役者さんについてはいかがですか?
仲代亡くなった女房が「私たちの周りから日本を代表するような素敵な役者が、一人でもできればいいな」と言い、無名塾を始めたんですね。演劇の役者になることが一番難しいんですよ。劇場に来るお客さんを感動させなきゃいけないし、一番遠い席までセリフを届けなきゃいけないし。無名塾の方針は「生涯訓練」。うちの子たちは毎日訓練しています。
そろそろ若者たち自身で立ち上がって、私がいなくても無名塾を引き継いでやっていってもらいたいと思いますけれども。
市長改めて、仲代さんにとって能登演劇堂はどういう場所ですか?
仲代能登演劇堂は、日本一の芝居小屋だと思っています。無名塾にとって、こんなにすばらしいバックグラウンドがあることを感謝しています。「こんなところで芝居の稽古ができたら」と言ったことから、劇場を建てようという話が出ました。「いや、それは大変ですよ」と初めは反対したんですが、その熱意によって演劇堂が建てられて―。能登演劇堂とは、離れられない状況を作っていただきました。私も無名塾もこの能登演劇堂の支えがあって、本当に幸せです。他の劇団から羨ましがられます。
劇場の運営は、いろいろ大変ですが、能登演劇堂は、一生懸命やっていただいています。私たちも地域の皆さんのご期待に応えるべく、年に一度、無名塾の全国公演は能登演劇堂からと決めています。この劇場が、末永く愛される場所であればと願っています。
市長来年は、石川県で国民文化祭が開催されます。能登演劇堂では、長谷川等伯を題材とした公演を仲代さんの演出で予定しています。能登演劇堂を国内だけでなく、海外にも知っていただき「演劇のまち」をさらに発信したいと思っています。これからもお力添えをよろしくお願いいたします。
仲代来年は91歳になるので控えめに演出をやらせていただこうかと思っております。あの「松林図屏風」を描いた、等伯の人生を扱うとなると、同じ芸事に携わる者として、身の引き締まる思いがします。私たち役者にも、役者としての闘いがあります。つまり、共演する相手役との闘いですね。都から遠く離れたこの能登の地に生まれ、養子の身の上という苦しい立場でありながら京の都にのぼって絵筆一本で立ち向かいました。その心意気は相当なものがあったかと思います。私が共感するのは、さまざまなハンディキャップを、自分が向上するバネとして変えていったところです。そういうところに焦点を絞り、狩野派の権威に立ち向かっていった姿を描きたいと思います。
市長最後に市民に向けて一言メッセージをいただけますか?
仲代私の第二の故郷である七尾市の皆さん。無名塾を応援してくださって、本当にありがとうございます。また来年もよろしくお願いいたします。

来年秋。国民文化祭で上演。七尾の演劇をさらに。

文化絢爛第38回国民文化祭・第23回全国障碍者芸術・文化祭
いしかわ百万石文化祭2023
令和5年10月14日土曜日から11月26日日曜日まで

会期中公演予定

無名塾等伯-反骨の画聖-~国宝「松林図」誕生の物語~

来年、我が無名塾は、
七尾出身の絵師、
長谷川等伯を
主人公にした
芝居を演じます。
全国の皆様…
何卒ご期待ください。

演出仲代達矢

 

お問い合わせ

所属課室:企画振興部広報広聴課

〒926-8611石川県七尾市袖ケ江町イ部25番地

電話番号:0767-53-8423

ファクス番号:0767-52-0374

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