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更新日:2022年4月5日

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祝「花嫁のれん」が国の登録有形民俗文化財に登録されました

登録名「七尾の嫁暖簾(よめのれん)」

加賀藩領地特有の婚礼用具である花嫁のれんが令和4年3月に「七尾の嫁暖簾」として国の登録有形民俗文化財に登録されました。県内の登録有形民俗文化財は平成25年の「金沢の売薬製造・販売用具」に続き、2例目となります。七尾の嫁暖簾には、一本杉町会と一本杉通り振興会でつくる一般社団法人七尾家が所有する明治から平成の花嫁のれん93点のほか、夏に座敷のふすまを外して使う夏のれん、婿入りした男性が使用する花婿のれんを含めた103点が登録。平成16年から「花嫁のれん展」を毎年開催し、伝統文化の継承や活用する姿勢も評価されました。

花嫁のれんとは

花嫁のれんは、婚礼用具の一つで、幕末から明治時代にかけて加賀藩の領地である能登・加賀・越中で始まり、今もなお続く風習です。
婚礼当日に花嫁が実家から持参した花嫁のれんを嫁ぎ先の仏間に掛け、そののれんをくぐることで「もう後戻りできない」と、覚悟を促すものとされています。

また花嫁のれんは、花嫁の実家が嫁ぐ娘のために用意し、鶴亀や松竹梅など吉祥の図柄や、実家の家紋が描かれます。明治から昭和にかけて次第に巾数が多くなり、材質や色、図柄も華やかなものに変化してきました。加賀藩領地における嫁入りの儀礼や、染織文化の地域的な特色を理解する上で、貴重な資料です。
※巾数とは、切れ目で分かれる生地の数のことです。

明治から大正
明治から大正では、青色や紫色が多く、三巾、四巾が主流。

昭和
昭和に入ると、次第に赤色が使われ、巾数は五巾と広がり、家紋の周りを花柄で装飾する「加賀紋」など華やかさが増す。

花嫁のれん館の鳥居館長に登録への思いを聞きました

花嫁のれん館の館長鳥居貞利さん

花嫁のれんでまちおこしをしてきた関係者にとって、文化財登録は大変光栄で、とてもうれしい知らせでした。
平成16年に始めた「花嫁のれん展」は、一本杉通り商店街のにぎわいを取り戻すべく始めたイベントです。東京の雑誌編集者に「花嫁のれんは魅力的だ」と言われたことがきっかけで、一本杉通り商店街のおかみさんが中心になってのれんを集め、商家や民家に展示しました。ただ展示するイベントではなく、訪れた人に店主がのれん一枚一枚の物語を語る「語り部処」が好評で、地域が一つになって取り組んだことが、多くの人の心に響いたのだと思います。
それから、花嫁のれん展の特集が全国誌に掲載されたり、花嫁のれんを題材にしたドラマが制作されたり、いろんな人との縁で全国に知れ渡ることになりました。
近年は婚礼のかたちも変化し、のれんをつくる人はごくわずかです。文化財登録によってさらに注目されることを期待し、今後も地域活性化や伝統文化の普及、継承に貢献していきたいです。

第17回花嫁のれん展

商家民家の屋内に百十数枚もの花嫁
のれんが展示されます。
期間:4月29日(金曜日・祝日)から5月8日(日曜日)(最終日は午後5時まで)
場所:一本杉通り
新型コロナウイルスの感染状況により予定を変更する場合があります。

花嫁のれん館

開館時間:午前9時から午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:年末年始(12月29日から1月3日)
入館料:大人(高校生以上)550円、小中学生250円(小学生未満無料、団体割引有り)

花嫁のれんくぐり体験(要予約)
白無垢または打掛を着て花嫁のれんくぐりを体験できます。男性用に紋付袴有り。
体験料金:一人5,000円(衣装・着付け込み)

問い合わせ
花嫁のれん館
電話番号53-8743

お問い合わせ

所属課室:企画振興部広報広聴課

〒926-8611石川県七尾市袖ケ江町イ部25番地

電話番号:0767-53-8423

ファクス番号:0767-52-0374

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