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更新日:2021年10月5日

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悠久の時を経て尾城跡調査整備事業

発掘調査の経過下から城郭中心部へ

市教育委員会では、令和2年度から七尾城跡中心部において初めての学術調査を調度丸で開始しました。これまでは古屋敷町地内のシッケ地区遺跡(現在のデイサービスセンターあっとほーむウエストの位置)や能越自動車道高架下での調査など、主に城下における調査を行っていました。

シッケ地区遺跡の発掘調査では、石敷道路跡や石を四角に並べた区画跡、石組井戸跡などが発見され、整然と区画された城下町の存在が確認されているほか、土師器皿(かわらけ)、輸入された陶磁器などが多数出土し、能登畠山氏の文化水準の高さを物語っています。

この時の調査では、「大手道」と呼ばれる旧道(路面幅3.1m、側溝を含む幅5m)も発見されました。大手道は戦国時代の主要道路として「高屋敷」と呼ばれる所まで直線的に続いていたと考えられています。

城下での調査では、「惣構え(そうがまえ)」と呼ばれる防御施設として築かれた段差(現在の古城町と古屋敷町の町境)が確認され、大手道と惣構えが交差する所は「門の高(たか)」と呼ばれ、そこではもともとあった道を拡幅し、素掘りの側溝を石組みに作り変えていることが確認されています。

能越自動車道路線内では石川県による横断的な発掘調査も行われ、大手道が惣構えの内側で石組みの側溝を持ち、砂利敷き舗装されていたことが確認されています。

大手道の活用

令和2年度に策定した史跡七尾城跡整備基本計画では、七尾城登山口駐車場を起点に大手道をたどり、城郭中心部を見学するモデルコースを設定しました。この計画では、コース上に来訪者を誘導する看板を設置するほか、能越自動車道高架下で、発掘などの調査成果を紹介する解説板やAR(拡張現実)の導入を予定しています。

〔写真説明〕
大手道CG復元
シッケ地区遺跡から出土した漆器
能越自動車道高架下のAR導入イメージ
画像提供:(公財)石川県埋蔵文化センター

城郭中心部を探る

今年度も調度丸の構造を明らかにするため、9月から11月中旬まで発掘調査を行っています。調度丸は武具を調えていたとされる場所で、土塀の基礎と見られる長さ20.1m、幅1.4mの石塁(せきるい)があり、天目茶碗が採集されました。

令和2年度の発掘調査では土師器皿、白磁、染付、瀬戸美濃焼などが出土し、建物の礎石が発見されています。

発掘現場は本丸駐車場から本丸へ登る遊歩道沿いで、平日の発掘作業中は、自由に発掘現場を見学することができます。

〔写真説明〕
発掘調査を行っている調度丸
天神山小学校の5年生が発掘現場を見学する様子
「昔の器が見つかってすごいと思いました。」尾蔵悠成くん

現地説明会調度丸で何が発掘されたか知りたい!」

日時:11月3日(水曜日・祝日)午前10時から正午要事前申し込み

申し込み状況により見学時間を調整させていただく場合があります。
現地説明会に参加を希望される場合は、1.氏名、2.住所、3.連絡先を電話またはメールでお知らせください。

問い合わせ
スポーツ・文化課七尾城跡保存活用推進室
電話番号53-8437
メール:sportsbunka@city.nanao.lg.jp

七尾城登山口駐車場内に休憩スペース付きトイレを建設

10月から七尾城登山口駐車場内で建設工事が始まっています。この施設は、休憩・情報発信スペースとトイレを備えており、七尾城跡に関する情報を発信する中心的な施設に位置付けしています。令和4年3月に完成、4月からの供用開始を予定しています。
駐車場は普通自動車110台、大型バス5台が駐車可能で、敷地内に市内循環バスの停留所も設け、観光客の利便性向上を図る散策の拠点とします。

お問い合わせ

所属課室:企画振興部広報広聴課

〒926-8611石川県七尾市袖ケ江町イ部25番地

電話番号:0767-53-8423

ファクス番号:0767-52-0374

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