ホーム > 市政 > 広報・広聴 > 広報ななお(5月号発行) > バックナンバー平成24年 > 2月号 > 広報ななお:平成24年2月号 12・13ページ
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少子高齢化や経済社会の変化に伴い、家庭・地域社会・企業などによる「お互いに支え合う力」が急速に低下してきており、なかなか解決できない深刻な福祉課題・生活課題が増えてきています。
これは伝統や文化による人と人のつながりが脈々と受け継がれ、「共助の精神」が色濃く残されている七尾市でも決して他人事ではありません。
例:高齢者世帯の増加、孤独死、子育て家庭の孤立、高齢者の介護、子どもが巻き込まれる犯罪の増加、虐待、防犯・防災、ゴミ問題、振り込め詐欺などの消費者問題など。
これらの課題は、行政や福祉関係者だけが対策をとれば解決するものではなく、地域社会を構成する一人一人の住民や、多くの関係機関・団体などが自分たち自身の問題として考え、ともに課題解決に向けた一歩を踏み出すことが大切です。
今回のフォーラムでは「しあわせを実感」するために必要と言われる『地域力』を考えます。
「地域でともに生き、支え合う」取り組みが重要です!
テーマ
今こそ問われる「地域力」~みんなで築こう 希望と安心 しあわせ実感の 福祉でまちづくり~
日時
2月25日(土曜日)午後1時~午後4時20分
手話通訳・要約筆記を行います。
場所
七尾サンライフプラザ中ホール
内容
基調講演
演題:今求められる地域の支え合い~陸前高田地域再生支援プロジェクトから見えるもの~
講師
法政大学現代福祉学部 教授 宮城 孝(みやしろ たかし) 氏
パネルディスカッション
~いきいきと豊かに暮らすための地域力とは~
【パネラー】
[問]
福祉課 電話53-8463
私たちが住む七尾にある観光資源を再認識しようという企画、『七色の旅』。今回のテーマは、長谷川等伯筆「山水図襖」です。石川県七尾美術館では、毎年「長谷川等伯シリーズ展」を開催。没後400年となった平成22年には大規模な回顧展が開催され、東京国立博物館では約29万人、京都国立博物館では約24万人という観覧者数を記録。あらためて等伯の偉大さを知りました。
今回は等伯の作品の中でも、等伯の積極性があらわれた逸話が残る、京都市・圓徳院(えんとくいん)所蔵の重要文化財「山水図襖」をご紹介します。
本図は元々、京都市・大徳寺塔頭(たっちゅう)三玄院(さげんいん)の襖絵でしたが、明治時代に京都市・高台寺塔頭圓徳院の所蔵となりました。実はこの作品、当時は狩野探幽筆とされていたのですが、等伯研究で知られた土居次義(どいつぎよし)氏の調査により「探幽ではなく等伯の作品」と断定されたのです。当時は等伯の評価、人気は今ほど高くなく、探幽の方が著名であったため、土居氏はしばらく圓徳院立ち入り禁止になったとか…。土居氏のような研究者の鑑識眼、熱意があって、等伯とその作品は徐々に認められ世に出ていったのです。
京都の大寺院の一つ、大徳寺の襖絵などは、誰もが描けた訳ではなく、そのほとんどが大名などの御用を務める著名絵師の手によるものでした。もちろん、能登から出てきた等伯も、よほどの後ろ盾でもないかぎり、難しいことでした。しかし、等伯は40歳代頃千利休をはじめ堺出身の文化人たちと親交を深め、大仕事を獲得していったのです。
ちょうど名前を「信春」から「等伯」と改めて活動する頃の、記念碑的作品がこの襖絵です。等伯51歳、強い創作意欲と積極性を示す、興味深い逸話が残されています。三玄院の住職・春屋宗園(しゅんおくそうえん)に断られたにもかかわらず、住職の留守中に上がり込み、一気に描いたというのです。襖は何十面もあり、一部をサッと描いた後、戻って見た春屋の許しを得て、他の部分を描いたと考えられます。当時、春屋は大徳寺でも大変力を持った人物であり、その春屋に「認めてもらいたい」「きっと認めてくれるだろう」という、等伯の強い意志と自信があってのことでしょう。
この絵は、元々雲母刷(きちず)りで桐の文様が施された襖の上に描いてあります。デコボコしていて描きにくいはずなのに、なぜ断られても描きたかったのか…。「認めてもらいたいだけではない、何か特別な意味があったのでは?」とみられています。そこでいわれているのが、桐の文様を雪景色に見立てて描いたのではないかということです。この冬景は、桐文様がなければ余白が多すぎる景色に見えるでしょう。しかし、この桐文様が絶妙な余白の効果となって、見る者を引き付けます。少し離れて動くと、銀色にキラキラ光って見え、まさにぼたん雪のようです。
今年8月11日~9月17日開催の「長谷川等伯展」で、この冬景を展示します(ただし、会期中前期・後期で表裏展示替えあり)。
[問]
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