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原作
ラフカディオ・ハーン
「雪女」「夏の日の思い出」他より
盆、たましひ、木々の緑、虫の声、微笑み、語り伝え……。
この西洋人に、私たちは、どれほど、心動かされるのか。
10月8日(土曜日)午後4時開演(午後3時30分開場)
10月9日(日曜日)午後2時開演(午後1時30分開場)
能登演劇堂
中島町中島上部9番地
全席自由
一般
1,000円
高校生以下・65歳以上
500円
当日も同じ料金です
能登演劇堂
電話番号66-2323(受付時間午前9時から午後5時まで(月曜日・祝日は除く))
俳優の仲代達矢さんが主宰する無名塾が、来年の10月14日から1カ月にわたるロングラン公演を4年ぶりに行う。8月25日に能登演劇堂で開かれた企画発表で、仲代達矢さんや小宮久美子さん、長森雅人さん出演者が、芝居内容や公演に寄せる思いを訪れた市民や報道機関に語った。
公演作品はドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒトが書いた反戦劇『肝っ玉おっ母と子供たち』」。無名塾では1988年以来、2度目の公演となる。
能登演劇堂の建設時に監修を務めた仲代達矢さんは「この劇場は世界一の演劇専門ホールだと思っている。公演で全国を回るとき、まず能登七尾からスタートしている」と話す。
今回の公演で母親役をする仲代さんは「『肝っ玉おっ母と子供たち』は21年前に亡くなった妻の隆巴(宮崎恭子)が28年前に演出した。一言で言えば反戦芝居。戦争を糧に生活している人たちを見て、戦争とはなんてむごいものなのかを観客が判断する芝居。全員で歌を歌うミュージカル的要素もある。長い間稽古して皆さんに喜んでもらえる芝居を持ってきたいと思う。その時は85歳。元気よく動けるか分からないが、一生懸命頑張りたい」と力強く語った。
ロングラン公演3回目の小宮久美子さんは「この作品は28年前、まだ演劇堂ができる前に無名塾で芝居をした、私にとっては思い出深い作品。当時は仲代さん演じるおっ母の三番目の娘役だった。今回はしたたかな娼婦の役。この作品に携わることができてとても嬉しい。能登の皆さんにぜひこの作品を見てもらいたい」と感慨深く話した。
また、ロングラン公演4回目の長森雅人さんは「28年前は次男役で出演したが、今回は従軍神父役。第1回ロングラン公演で中島町の30人ほどのエキストラと芝居を作りあげたあの感動が今でも忘れられない。この公演がそれを超えられるようなものになるよう一生懸命頑張りたい」と意欲を見せた。
公演の演出について仲代さんは「亡くなって21年になる、私の妻であり演出家であった隆巴の名前のまま演出したい。彼女のこの作品にかける情熱は凄まじくて、彼女の演出ノートに即して演出をしようと思っている」と熱い思いを語った。
能登演劇堂は舞台奥の大扉が開くと雄大な自然が広がる造りになっている。作品のどの場面で自然を借景とするかはこれから考えて行くと仲代さんは言う。どこで舞台奥の扉が開き、どんな演出が行われるのかも見どころの一つといえそうだ。
市民によるエキストラが迫力のある舞台に花を添える、能登演劇堂でしか味わえない4年に一度の感動の劇世界に、演劇ファン、愛好家ならずとも期待感が高まっていく。