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更新日:2019年4月26日

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広報ななお
七尾ごころ

平成31年(2019年)5月号No.176

ようこそ海の向こうから

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(一社)ななお・なかのとDMO
観光資源を磨き、稼ぐ地域に
~国内だけでなく海外もターゲットに~

能登島でサイクリングツアーに参加する外国人。私達の日常の風景が外国人観光客にとっての非日常です。

そもそもDMOって?(Destination Management/Marketing Organizationの略称)
観光地域づくりのかじ取り役を担う法人です。近年、観光客の集客に成功している海外のDMOが日本で取り上げられ、全国的に日本版DMOの設立が進められています。
DMOは地域の「稼ぐ力」を引き出し、利益や雇用を生み出す「観光地経営」の視点で多様な関係者と協同します。そして明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略の策定や推進を図ります。

(一社)ななお・なかのとDMO
七尾市、中能登町、同地域内の観光協会、和倉温泉旅館協同組合、商工会議所、商工会が平成29年11月に一般社団法人ななお・なかのとDMOを設立しました。平成30年12月には日本版DMO候補法人として国に登録されました。七尾市と中能登町が連携することで、より多くの観光資源を活用でき、幅広い層の旅行者に向けて観光プランを提供できると期待されます。

これからを見据えて

全国的に人口減少・少子高齢化によって地方経済が縮小している今、その打開策とされているのが観光です。観光庁の統計では、平成30年中の訪日外国人旅行者数が3119万人に達し、旅行消費額は4兆5189億円となり、日本経済を下支えするまでになっています。政府は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される平成32年の訪日外国人旅行者数の目標を4000万人とし、外国人の受け入れ環境の整備や観光産業を強化する施策を掲げています。
平成28年中に石川県を訪れた訪日外国人旅行者数は62万人ですが、そのうち和倉温泉の宿泊数は約2万5千人と5パーセントにも達していません。2次交通が発達していないという課題もありますが、それ以上に能登を知らない人が多いことが大きな原因です。DMOは今ある観光資源を掘り下げて魅力を発信し、地域全体で受け入れ態勢を強化するため、次の取り組みを進めます。

1.地域観光資源の磨き上げと受け入れ環境の整備
体験プログラムの開発と充実
5つのエリアに区分し、それぞれの魅力を発信
観光案内所での外国語対応強化、住民向け英会話教室の開催
レンタカーサービスを取り入れたキャンペーンの検討など
2.観光の状況変化に対応した誘客取り組みの再構築
和倉温泉お祭り会館(仮称)開設に伴い、和倉温泉観光協会と連携した企画展などを開催
重点ターゲット国(主に中国、イギリス)への誘客アプローチなど
3.戦略的な広報推進と発信の強化
ウェブサイト改訂と機能の充実化
SNSを活用した情報の収集・発信など

ななお・なかのと体験プログラム集完成
旅行者に向けた体験プログラム集が3月に完成しました。七尾市、中能登町の特色ある自然や文化などを体験できるプログラムとなっています。旅館への宿泊に体験プランが加わることで、それぞれの地域の魅力をじっくりと味わうことができます。
和倉温泉旅館協同組合加盟の旅館だけでなく、観光案内所や金沢駅、観光施設にも配置されています。皆さんもぜひ、このプログラムを体験してみてください。

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5つのエリアで魅力を発信
七尾市と中能登町の成り立ちや観光資源のタイプによって5つのエリアに区分。それぞれの資源の強みを生かした観光地域づくりを進めます。
1.いにしえの伝説・伝統と演劇文化エリア
2.教育滞在アイランドエリア
3.渚の温泉おもてなしエリア
4.祭りと産業、食の王国エリア
5.生活文化と歴史資源エリア

1.いにしえの伝説・伝統と演劇文化エリア
お熊甲祭り(国指定重要無形民俗文化財)や俳優仲代達矢氏の監修を受けた演劇専用ホール「能登演劇堂」を始め、300年以上の歴史を誇る田鶴浜建具がある格調高い歴史あるエリアです。万葉集の編者とされる大伴家持が訪れた地としても知られています。
また、日本海随一の生産量を誇る能登かきを味わうことができ、田鶴浜野鳥公園では、バードウオッチングを楽しむことができます。
2.教育滞在アイランドエリア
四方を海に囲まれ山海の幸に富む、風光明媚な景勝地、能登島(能登半島国定公園に指定)。全国的にも珍しい、ジンベエザメの回遊を見ることができるのとじま水族館やガラスアートとともに風水を取り入れて建てられた石川県能登島ガラス美術館の他、海水浴場、キャンプ場などのレジャー施設が多く、野生のイルカを見ることもできます。また、能登島大橋やツインブリッジのとの開通によって交通の便が向上し、来訪客は増加しています。近年では、教育旅行やスポーツ合宿を推進し、交流人口の拡大を図っているエリアです。
3.渚の温泉おもてなしエリア
能登観光の拠点となる和倉温泉は開湯1200年の歴史を誇り、温泉旅情を満喫できるエリアです。お湯はもとより海の幸をたっぷり味わうことができ、くちこ、このわたなどの珍味はこのエリアならではの名産です。
近年では、北陸最大級24面のテニスコートや人工芝3面のサッカーグラウンドなどが整備され、スポーツ合宿の拠点になっています。また、市内外の交流人口拡大や七尾の祭り文化をPRするため、平成32年春の開館を目指し、和倉温泉お祭り会館(仮称)の整備が進められています。
4.祭りと産業、食の王国エリア
七尾市街地は、ユネスコ無形文化遺産「青柏祭の曳山行事」などが行われ、高い集客力を持つエリアです。和ろうそくや花嫁のれん展など、伝統産業や芸術、文化に触れることができ、日本を代表する画家、長谷川等伯の生誕地でもあります。また、天然の生簀七尾湾で取れた魚介を使った寿司は「すし王国能登七尾」としての高い質を誇ります。
昨年には「のと里山里海ミュージアム」がオープンし、能登の里山里海の自然や歴史、祭りなどを見て、触れて、楽しく学ぶことができます。
5.生活文化と歴史資源エリア
七尾市には国営寺院であった史跡能登国分寺跡や日本五大山城の一つである史跡七尾城跡、前田利家の出世城があった小丸山城址公園など数多くの歴史を物語る遺跡があり、中能登町には全国の石動山信仰の中心地である史跡石動山などがあります。地域一帯で、里山文化とともに歴史資源が時代を重ねて息づくエリアです。
また、中能登町には能登上布や絹織物などの伝統産業もあり、産業観光の拠点にもなっています。

【写真説明】
春には満開の桜が楽しめる小丸山城址公園。展望台からは七尾市街を見渡せます。

問い合わせ(一社)ななお・なかのとDMO電話番号62-0900

地域全体でおもてなしを
(一社)ななお・なかのとDMO
濵 暉元 理事長

七尾市や中能登町に住む人が当たり前だと思っている風景や食べ物、習慣は、外国人にとっては魅力的なものです。DMOはその「当たり前」を掘り下げ、時代に合った形で発信して誘客を図っています。
観光客に道やお勧めの物などを聞かれたときに、快く答えられますか。東京オリンピック・パラリンピックが開催される年には、多くの外国人が日本に訪れます。能登も例外ではありません。七尾、中能登を訪れた人が満足して、ファンになってもらうためには皆さんの協力が必要です。今後開催される英会話教室への参加や地域の魅力を再確認するなど、地域一丸となって観光客をもてなしましょう。

お問い合わせ

所属課室:企画振興部広報広聴課

〒926-8611石川県七尾市袖ケ江町イ部25番地

電話番号:0767-53-8423

ファクス番号:0767-52-0374

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