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更新日:2018年4月27日

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広報ななお
七尾ごころ
平成30年(2018年)5月号No.164

みんなの希望をのせて
~新しい学校生活が始まる~

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たくさんの思い出をありがとう
学びやに別れを告げ、始まりの春を迎える

平成30年3月、徳田・高階・有磯小学校が140年以上続いた長い歴史に幕を閉じました。
友だちと勉強し笑い合った教室、通学路の風景、みんなで歌った校歌。
学校が閉校になっても、学びやで過ごした思い出は一人一人の心の中にずっと残り続けます。
そして4月、児童はこれまでの学びを糧に、新たな一歩を踏み出しました。

徳田小学校

明治5年に八幡区学校を起源として歩んできた徳田小学校。校名は徳川天領と百万石前田領の名前に由来し、校章も徳川家家紋「三つ葉葵」と前田家家紋「梅鉢紋」からできています。総勢約6400人の卒業生は、自然豊かな学びやでさまざまな体験を通して多くの思い出を作り、145年間の歴史を築き上げてきました。
閉校式には、児童や歴代の校長、地域住民など約300人が来場。全員で校歌を歌う中、目に涙を浮かべながら歌う参加者も見られるなど、会場の全員が徳田小学校の閉校を惜しんでいました。
青山智校長は閉校となる徳田小学校宛てに手紙を書き、その中で「満身創痍(そうい)、あなたは傷だらけでした。それでも頑張ってきてくれました。その傷ついた体をゆっくりと休めてください。あなたのことは子どもたちの心の中にずっと生き続けます。まちの皆さんの思いがこもった記念碑がそばに立っています。ですから寂しがらずに朝日小学校へ通う子どもたちをずっと見守り続けてほしいと思います」と、長きに渡り児童を見守り続けた学校に労いの言葉を掛けました。
記念イベントでは、地元の八田龍神太鼓が勇壮な小ばいと大ばいの息の合った力強い太鼓を響かせてオープニングを飾り、最後は児童や教職員らが運動会で行進した思い出の曲『フォルティシモ』を合唱。イベント終了後、児童らは教室の黒板に感謝の気持ちを書き込み、母校に別れを告げました。

沿革

明治5年11月/八幡区学校創立
昭和6年10月/校歌を制定
昭和22年4月/市立徳田小学校と称し、徳田中学校を併設
昭和55年1月/新校舎落成
平成6年10月/松陰読書園を設置
平成14年9月/学校橋竣工
平成30年3月/閉校

高階小学校

明治8年に三階小学校として創立し、142年の歴史を刻んだ高階小学校。平成15年に能登で初めて小規模特任校の認定を受け、高階地区の豊かな自然を生かした体験学習を地域ぐるみで実践してきました。目指す児童像は校歌でも歌われている「つどい仲よく思いやりのある高階っ子、はげみ明るく学び続ける高階っ子、つよく正しく行動力ある高階っ子」。児童一人一人が自分の良さを見つけ、伸ばし、たくましく生きてほしいという願いが込められています。
閉校式会場は児童やこれまでの卒業生、地域住民らで埋め尽くされ、思い出が詰まった学びやに別れを告げました。屶網直樹校長は「ふるさとを大事にする心豊かでたくましい子に育ってほしいと進めてきた教育活動に、子どもたちは懸命に取り組んでくれました。学校生活では互いに認め合う姿が、学習活動ではしっかり努力する姿が見られ、新たなステージでも自分らしくたくましく歩んでいってくれることでしょう」とあいさつ。最後の校歌は児童が堂々と歌い上げ、屶網校長が高教育長に校旗を返納し、長い歴史に幕を閉じました。
記念イベントでは児童が20歳の自分に宛てた手紙をタイムカプセルに入れ、4年生が和太鼓で力強いばちさばきを披露。また、児童と教職員が運動会で披露したダンスで会場を盛り上げ、愛着のある学びやとお世話になった地域の人たちに感謝を伝え、閉校に花を添えました。

沿革

明治8年9月/三階小学校創立
大正10年6月/現在地に旧校舎新築落成
昭和29年3月/市立高階小学校と改称
平成元年10月/現校舎新築落成
平成15年5月/小規模特認校の指定を受ける(能登初)
平成30年3月/閉校

有磯小学校

有磯小学校は明治6年に山崎小学校として発足し、城南・南星・佐々波・庵・清水平小学校の5校が統合して創立しました。校名の有磯は万葉集や奥の細道で富山湾辺りを「有磯海」と詠まれていたことが由来となっています。目指す児童像は「進んで学びよく働く子、ねばり強く元気な子、心の美しいやさしい子」。海や山、川に囲まれた自然豊かな学びやで児童は伸び伸びと育ち、地域住民の協力のもと郷土色豊かな体験学習に取り組んできました。
閉校式には、地域に愛された学びやの最後を見守ろうと、児童や教職員、地域住民らが集いました。藤波博之校長は「児童の皆さんにとって母校は有磯小学校であり、ふるさとはこの有磯の地です。新しい学校に行くと地域から離れがちになるかもしれませんが、積極的に地域の自然や人、物に関わる努力をしてください。そしてふるさとのことを知り、誇り、愛する人になってください」と新たなステージに進む児童にエールを送りました。
閉校記念イベントでは、児童と大泊青壮年団のメンバーが獅子舞や「みこしかつぎ唄」を披露。地区の伝統芸能である盆踊り「ぼんぼらがい(山崎の目蓮尊者地獄めぐり)」の発表が保存会のメンバーの歌に合わせて始まると、会場いっぱいに踊りの輪が広がり、参加者は笑顔で大きな拍手を送って、144年の長い歴史に幕を下ろしました。

沿革

明治6年12月/山崎小学校発足(後の南星小学校)
明治9年5月/庵小学校創立
明治9年7月/佐々波小学校創立
明治13年7月/山崎小学校熊渕分課創立(後の城南小学校)
明治14年1月/清水平小学校創立
昭和47年4月/5校が統合し、有磯小学校創立
昭和48年9月/統合校舎落成、移転完了
平成23年9月/旧涛南中学校校舎に移転
平成30年3月/閉校

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誇りを胸に、未来をひらく

徳田小学校

閉校記念事業実行委員長
川口 徳之さん(中狭町)

子どもが小学校6年生と3年生で学校にお世話になり、閉校となって寂しく思っています。
実行委員長を務めて感じたことは、皆さん思いは一緒だと思いますが、地域の方々の学校への思い入れが保護者以上に強いことです。朝日小学校の開校準備を進める中で保護者と地域の方々から安全に対するたくさんの意見をいただき、限られた時間の中で、最低限の子どもの安全を確保することができたかなと思います。
閉校式も地域の方々のおかげで、徳田小学校らしい閉校式となり、皆さんに感謝しています。

平成29年度卒業生
坂下 ここさん(千野町)

一番の思い出は最後の運動会です。雨で中止になるかと思いましたが、『フォルティシモ』の大合唱で雨雲を吹き飛ばしました。コンディションは良くありませんでしたが、みんなで協力して気合を入れて元気いっぱい頑張り、思い出深い運動会になりました。この6年間で一生懸命勉強すること、友達を思いやり仲良く遊ぶこと、みんなで協力することの大切さを学びました。この学びやに感謝し、中学校で新たなスタートを切りたいです。また、私たちを見守り育ててくれた教室、運動場、教室から見える景色はずっと忘れません。145年間、たくさんの児童を見守ってくれた徳田小学校、本当にありがとうございました。

高階小学校

閉校事業実行委員長
宮崎 吉春さん(池崎町)

私は昭和36年に高階小学校を卒業しました。狭い教室に60人ほどの生徒が肩身を寄せ合って過ごし、校舎の真ん中にあった相撲場で開かれた相撲大会や、当時木造だった校舎をみんなでくぎを打って直したことも思い出すととても懐かしいです。
地域に愛された小学校が無くなることは寂しいですが、残された校舎には今までの歴史を後世に伝えるメモリアルルームを設ける企画をしています。この校舎がこれまでに築かれた「ふるさとの絆」で地域を守る存在になることを願います。そして、朝日小学校に進む児童の皆さんには、大海に出るような気持ちで新たな環境に飛び込み、さらなる進化を遂げてほしいです。

平成29年度卒業生
戸島 優斗さん(西三階町)

通学しているときは、6年間過ごしてきた学校が閉校する実感はありませんでしたが、閉校式を終えて寂しさが込み上げてきました。
特に思い出に残っている行事は、菜の花水田の米作り体験です。田植えも稲刈りも足が抜けなくて大変だったけれど、収穫した菜の花米は甘くてとてもおいしかったです。校舎の中で一番好きだったのは6年教室。いつ来てもみんなに会えるし、たくさん思い出が詰まっている場所です。高階小学校のみんなとはこれからいろんな友達が増えても、深い絆で結ばれているような気がします。お世話になった地域の皆さん、先生、ありがとうございました。

有磯小学校

閉校事業実行委員長
柳浦 勝さん(大泊町)

有磯小学校の児童数の減少と今後予測される児童数から、将来子どもがどのような学校環境で育つのが一番良いかを地域で話し合ってきました。保護者の皆さんが、いつか統合するのであれば早いほうが良いのではと決断されて閉校に向けた準備を進めてきましたが、仕方のないこととはいえ寂しくもあり残念です。
私は南大呑地域づくり協議会の会長として、児童と学校行事を通して関わってきました。米作り体験で田植えや稲刈りを頑張っている姿や、友達同士けんかしたりする姿は微笑ましいものでした。新しい環境に慣れるまで児童の皆さんは大変でしょうが、有磯小学校で学んだことを糧に立派に育ってくれることを期待しています。

平成29年度卒業生
横山 瑠奈さん(大泊町)

この校舎に小学生として初めて入学したのが私たちの学年だそうですが、この校舎で6年間過ごした卒業生は私たちだけということで不思議な気持ちです。6年間で楽しい思い出はたくさんできましたが、梅シロップ作りやアユ釣り、磯探検、魚さばき体験など地域の皆さんのおかげで有磯小学校でしかできない行事を体験することができ、とても感謝しています。自分より下の子たちがもう体験できないかもしれないと思うと少し残念です。閉校して、にぎやかだった学校から人けが無くなってしまうのは寂しいので、校舎や体育館、運動場をみんなが楽しめるように利用されれば嬉しいです。

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メッセージ~新たな仲間と笑顔の日々を~

朝日小一丸となって新しいスタートを

朝日小学校 校長 青山 智

3月25日に徳田・高階小学校の閉校式を終えてまだ寂しさが消えない中、あっという間に朝日小学校の開校を迎えることとなりました。新たなスタートを切ってまだわずかですが、児童も教職員も新たな出会いに良い刺激を受けて過ごしているように感じています。
校舎は旧朝日中学校を活用して、小学校の児童が使いやすいように普通教室の改修やプールを新設していただきました。以前の学校に比べると全ての面においてサイズが大きく、児童たちは驚きとともに大変喜んでおります。校舎だけでなく中身も立派になるよう、児童にはあいさつや礼儀、正しい生活習慣をしっかりと身に付けてもらおうと思っています。そして、保護者や地域の皆さん、教育関係者と力を合わせて236人の全校児童一人一人を大切にし、心の底から自然と笑顔が湧いてくるような学校生活が送られるよう取り組んでいきます。

和を大切にした学校づくり

東湊小学校 校長 藤波 博之

東湊小学校は有磯小学校から24人の仲間と新入生40人が加わり、全校児童206人で新たなスタートを切りました。児童にはみんなが仲良くする「和」を大切にして学校生活を送ることを伝えたいと思っています。そのために「笑顔・やる気・思いやり」を学校づくりの3つの合言葉にしました。
笑顔あふれる楽しい学校、勉強を含めて全てに頑張ることができる学校にするために、教職員も含めてこの1年みんなで合言葉を意識し取り組んでいきます。
また、東湊小学校の伝統を大事にしながらより良い学校にしていくためにも、児童や保護者の皆さんには気になることや不安なことは何でも気軽に話してほしいと思っています。地域あっての学校ですから、地域の皆さんには今まで以上に温かい見守りと声掛けをしていただければ大変ありがたいです。

お問い合わせ

所属課室:企画振興部広報広聴課

〒926-8611石川県七尾市袖ケ江町イ部25番地

電話番号:0767-53-8423

ファクス番号:0767-52-0374

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