津波の基礎知識
津波の速さ

津波の速さは、深海ではジェット機並みに速く、浅くなるにつれ速度は落ちます。
水深1mくらいで時速34km、100mで10秒(オリンピックの短距離走選手並み)の速度になります。
津波の高さ

津波の高さは、水深が浅くなるにつれて、高くなります。
津波の被害

津波の高さが1mの場合、確実に人命に影響するといわれています。
東日本大震災では、津波の高さが50cmでも行方不明者が出ています。
津波警報・注意報の種類
警報・注意報 |
予想される津波の高さの区分 |
予想される津波の高さとして発表する値 |
大津波警報 |
10m~ |
10m超 |
5m~10m |
10m |
3m~5m |
5m |
津波警報 |
1m~3m |
3m |
津波注意報 |
20cm~1m |
1m |
例:3mから5mの間の津波が予想されるときは、「予想される津波の高さは5m」と発表します。
- 津波による災害の発生が予想される場合、地震発生後、約3分で大津波警報、津波警報または津波注意報を発表します。その後、「予想される津波の高さ」「津波の到達予想時刻」などの情報を発表します。
- マグニチュード8を超える巨大地震の場合は、正しい地震の規模をすぐに把握できないため、その海域における最大級の津波を想定して、大津波警報や津波警報を発表します。これにより、津波の高さを小さく予想することを防ぎます。
このとき、最初の津波警報では、予想される津波の高さを「巨大」や「高い」という言葉で発表して非常事態であることを伝えます。
- 津波警報等の発表時には、各区分の高い方の値を、予想される津波の高さとして発表します。
(気象庁参考)
警報・注意報の部類、とるべき行動
警報・注意報 |
取るべき行動 |
想定される被害 |
大津波警報 |
- 沿岸部や川沿いにいる人は、直ちに高台や避難ビルなど安全な場所へ避難してください。
- 津波は繰り返し襲ってくるので、津波警報が解除されるまで安全な場所からはなれないでください。
- ここなら安全と思わず、より高い場所を目指して避難しましょう。
|
木造家屋が全壊・流出し、人は津波による流れに巻き込まれます。 |
津波警報 |
標高の低いところでは津波が襲い、浸水被害が発生します。人は津波による流れに巻き込まれます。 |
津波注意報 |
- 海の中にいる人は、ただちに海から上がって、海岸から離れてください。
- 津波注意報が解除されるまで海に入ったり海岸に近づいたりしないでください。
|
海の中では人は速い流れに巻き込まれます。養殖いかだが流失し、小型船舶が転覆します。 |
- 震源が陸地に近いと津波警報が津波の襲来に間に合わないことがあります。「揺れたら避難」を徹底しましょう。
- 津波は沿岸の地形などの影響で予想より高くなることがあります。より高い場所を目指して避難しましょう。
- 地震発生後、、予想される津波の高さが20cm未満で被害の心配がない場合、または津波警報の解除後も海面変動が継続する場合には、「津波予報(若干の海面変動)」を発表します。
- 警報が出た場合、すぐに津波避難場所、津波避難ビルまたは近くの高台へ避難してください。
- 避難した後、警報・注意報が解除になるまで、絶対にその場から離れないでください。津波は、第1波の後、何回も押し寄せてきます。
参考資料


気象庁参考