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更新日:2018年9月5日

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広報ななお
七尾ごころ
平成30年(2018年)9月号No.168

「いつか」は「あす」かもしれない―
水害に備える

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早めの避難が命を守る

近年、全国各地で大型台風や集中豪雨による甚大な被害が相次ぎ、避難の遅れなどが原因で多くの死傷者が出ています。身の危険を感じた時にすぐに逃げる備えはできていますか。早めの避難の重要性を今一度見直します。

(写真説明)
昨年7月1日の大雨で水位が上昇した熊木川

西日本の広い範囲に大きな被害をもたらした「平成30年7月豪雨」に見られるように、近年、短い時間に非常に激しい雨が降る回数が増加しています。気象庁のデータでは、1時間あたりの降水量が50mm以上の非常に激しい雨が発生する回数は、ここ30年で約1・4倍に増えています。狭い地域に短時間で集中した雨が降ると、川の水位が一気に上昇し、河川の堤防が決壊して一挙に川が氾濫します。河川の整備が進んでいる地域でも想定を超える被害が起こっており、市でも昨年、大雨を原因とする床上・床下浸水の被害が発生しました。
「これくらいで避難するのかと周りの目を気にしたり、自分は大丈夫、ここは今まで災害が起きていないから大丈夫と思ったりしがちですが、早めに避難することが大切です。ハザードマップで自宅や周辺地域の危険なところを今一度見直してほしい」と話す防災士の坂本理恵さん。坂本さんは輪島市で暮らしている時に能登半島地震で自宅が倒壊。掘りごたつの下に身をうずめて一命を取り留めた経験から災害への備えに関心を抱き、10年前に市内へ移住した際、防災士の資格を取得しました。旧徳田小学校では、土砂災害を想定した図上訓練を行う防災教室を6年生に開き、現在絵本の読み聞かせに訪れるあさひ保育園では、防災に関する紙芝居や歌、詩などを交えて、災害や日常の危険から身を守る方法を子どもたちに伝えています。「防災教室の前に、1人でいるときに災害が起こったらどうしますかと児童にアンケートをすると、56%の子が親が来るまで待つと回答しました。想像してみてください。もし、大切な家族が1人でいるときに災害が起きたら、とっさに考えて行動し、自分の命を守ることができると思いますか。怖い、危険と萎縮させるのではなく、何が危険で何が安全かを遊びを通して、一緒に楽しく考えることが大切です」と話します。
坂本さんの自宅は土砂災害警戒区域のすぐ近くで、大雨の予報が出た時は不安になり、どう避難するか家族で話し合ったそうです。「指定避難所も被災する可能性はありますし、避難する道中が冠水している場合もあります。安全な場所に頼れる人がいるか、子どもの通学路に子ども110番の家があるかなど、指定避難所以外に避難する所があるかを知っておくべきです」と話す坂本さん。「足の不自由な高齢者や赤ちゃんがいたり、自宅のそばに川やため池があったり家庭によって状況は異なるので、いざという時どこへどのように避難するのかを家族で話し合う機会を必ず持ってほしい。助けを必要とする人が近所にいないか、地域間で把握することも減災につながります」と住民同士が助け合える関係を日頃から築くことも大事だと力を込めました。

雨の降り方が変わっています
全国(アメダス)の1時間降水量50mm以上の年間発生回数

最近10年間(2008~2017年)の平均年間発生回数(約238回)は、統計期間の最初の10年間(1976~1985年)の平均年間発生回数(約174回)と比べて約1.4倍に増加しています。(気象庁ホームページより)

防災士・災害ボランティアコーディネーター
坂本 理恵さん

輪島市で能登半島地震被災後、七尾市に移住。移住後も、輪島市の仮設住宅の入居者を喜ばせたいとイベントをする子どもたちをサポートし、東日本大震災後は子どもたちと仙台市への訪問や支援活動も行った。2年前にかほく市に転出し、現在も市内での防災教育活動や訓練は継続。防災を楽しく伝え、家族や地域全体で子どもの生きる力を育てていくことを信念としている。

(写真説明)
紙芝居で雨雲が来た時にどう身を守るかを伝える坂本さん。資料は金沢地方気象台や市の防災対策室から取り寄せ、気象台のホームページからも引用します。

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大雨と土砂災害にどう備える
~いざという時に、身を守る行動とは~

市では、災害の危険が高まり避難が必要となる際に、災害の状況に応じて避難情報を発令します。災害につながる恐れのある大雨が降り始めたと想定し、どのような時にどのような行動を取るべきか確認しましょう。

緊急度が低いものから

注意喚起

大雨・洪水注意報発表など

メッセージ:今後の気象情報に注意してください。

情報の収集
市からは屋外スピーカーや防災ラジオ、ケーブルテレビ、市ホームページなどで防災情報を発信しています。

屋外放送音声再生サービス
屋外スピーカーの放送が再生されます。放送が聞き取れなかった際は、ぜひご利用ください。
電話番号:53-8333

インフォメールななお
気象情報や避難情報など、緊急かつ重要な防災情報がメールで確認できます。

  • 携帯電話での登録方法
    QRコードの読み取り、または「nanao@entry.mail-dpt.jp」のメールアドレスを送信した後、送られてきたURLで登録手続きを行う。

避難準備・高齢者等避難開始

大雨・洪水警報発表など

メッセージ:高齢者や障害のある人、乳幼児など避難に時間がかかる人は、避難所へ避難を開始してください。それ以外の人は、避難の準備をしてください。

自宅周辺の危険箇所を再確認
ハザードマップで危険な箇所や避難場所の確認をしましょう。洪水、土砂災害、ため池ハザードマップは市ホームページなどで確認できます。

非常用持ち出し品の確認
食料や飲料水、持病の薬など必要なものがそろっているか確認しましょう。

家族や近所と連絡を取る
不在にしている家族に連絡し、近所同士で声を掛け合って、援助が必要な人の避難に協力しましょう。

避難勧告

土砂災害警戒情報、大雨特別警報、記録的短時間大雨情報発表など

早めの避難行動を
突然の異常気象で市からの避難情報が間に合わない場合があります。身の危険を感じたら周囲の人と相談し、早めに安全な場所へ自主避難しましょう。避難中はふたが外れたマンホールや側溝、段差に気を付けましょう。

避難するときの注意

  • 避難は徒歩で
    避難する時は、動きやすい服装(肌の露出を抑えた長袖、長ズボン)で、2人以上で行動してください。
  • 足元に注意を払う
    長靴は足を取られる危険があります。ひもで締められる歩きやすい運動靴で避難してください。
  • 車での移動は控えて
    自動車での避難は緊急車両の通行の妨げになります。また、冠水した道路を走るとブレーキが効かなくなる恐れがあります。車での避難は控えてください。
  • 水位の確認
    浸水した場合、歩ける深さは股下までです。水深が腰まであるなら無理せず、高所で救助を待つのが安全です。

避難指示(緊急)

土砂災害警戒情報、大雨特別警報、記録的短時間大雨情報発表など

避難の完了

こんなときは、屋外の移動は危険です!

  • 夜間や急激な降雨で路上の危険箇所が分かりにくい。
  • 浸水のため水の流れが速い、用水路の位置が分からないことなどから、転倒の危険がある。

垂直避難
浸水による建物倒壊の危険が無いと判断される場合は、自宅や近隣建物の高い場所へ緊急的な一時避難も検討してください。近くに崖や山がある場合は、反対側の部屋に避難し、非常用持ち出し袋と靴も必ず持参してください。

防災士の資格取得を助成します

災害に関する専門知識を生かして、地域防災の中心的な役割を担う「防災士」。円滑な避難や避難所運営が行われるためには、地域の実情を理解したリーダーの存在が不可欠であり、市は自主防災組織や町会に最低1人の防災士の確保を目指しています。防災知識や技能を習得したい、非常時に地域住民の力になりたい人は、防災士育成研修を受講しませんか。

日時
平成30年12月1日(土曜日)、2日(日曜日)午前9時から午後6時30分

場所
生涯学習センターラピア鹿島

費用
受講料免除、試験料3,000円、登録料5,000円

申込期限
9月28日(金曜日)

申込方法
町会長または総務課防災対策室にお問い合わせください

防災士の取得には普通救命講習の修了証が必要です。講習の詳細は七尾鹿島消防本部のホームページをご覧ください。

問い合わせ先
総務課防災対策室
電話番号:53-6880

お問い合わせ

所属課室:企画振興部広報広聴課

〒926-8611石川県七尾市袖ケ江町イ部25番地

電話番号:0767-53-8423

ファクス番号:0767-52-0374

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