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おっちゃ町一番や
能登のキリコ祭りを代表する祭りの一つである石崎町の奉燈祭。2階建ての住宅を優に超える、高さ12メートルの奉燈には、大書の墨字と武者絵に絢爛豪華な飾りがあしらわれている。
どこからともなく聞こえてくる祭囃子が祭り気分を盛り上げ、町中に「サッカサイ、サカサッサイ、イヤサカサー」と威勢の良い掛け声が響き渡り、自然に見物客が集まってくる。
2トンの重さと、地下足袋に伝わるアスファルトの熱が、担ぐ若衆の体力を容赦なく奪っていく。
それでも、一番の見どころである、堂前広場に差し掛かると、支部長の声に合わせ若衆は拳を突き合わせたり集まって気合いを込めたりと様々な形で気持ちを奮い立たせる。
そんな若衆の思いが伝わり、見物客の期待は一層高まる。
奉燈が堂前広場に入ると、会場がさらなる熱気に包まれ、100人で担ぐ奉燈は力強く、圧巻の大奉燈乱舞競演で見物客を魅了し祭りの盛り上がりは最高潮に達した。
日が沈む頃、奉燈に灯りがともると、浮かび上がった大書の墨字や武者絵が幻想的な空間を醸し出し、真夜中を過ぎても、町中には若衆の掛け声が響き渡っていた。