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市長の部屋

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七尾市長
武元文平[たけもと・ぶんぺい]

「高齢者に学ぶ三世代同居」

 敬老の日があり、各地で敬老会が開催されています。大変意義深いことですが、高齢者を本当に社会の功労者として敬い、人生の大先輩として教えを請う状況にあるのだろうかと思います。政府は75歳以上の高齢者を「医療費がかかり、若者に負担をかける」年代と位置づけたような制度を作りました。この制度は多くの反発が出たのは当然のことです。高齢になれば、体力も気力も衰えるのは自然のこと。そのことだけでもう役に立たない者の如く扱うのは、誠に失礼でもったいない話です。
 この年代の方々は、戦争を経験しています。十分に食べるものもなく、言いたいことも言えない激動の時代の中で、おなかをすかせた子どもを育てるために、もくもくと働き、大変な苦労を重ねて生き延び、今日の平和と繁栄を築いた社会の功労者です。長年の体験から得た人間の生き方・家族のあり方・子育ての知恵・ものづくりの技・祭り・伝統文化など、たくさんの情報を蓄えた図書館のようなものです。この図書館を大いに活用しなければ社会の損失です。
 現代は、若者の考え方が進んでいるように思われがちで、あまり多くを語らない高齢者が増えているように思われます。しかし、混迷を深め、先行き不透明な時こそ、大先輩である高齢者に教えを請わなければならないのではないでしょうか。
 高齢者の知恵を借り、役割を担っていただくには「三世代同居」がいいと思います。親だけで子育てするよりも、おじいちゃんやおばあちゃんが子育てに加わることで、孫のしつけや人間教育、伝えたい習慣や文化などが伝承され、孫に敬われるような高齢者になるのではないでしょうか。高齢者も孫がいることによって生きがいや働きがいを持って生きられ、病気にもならずに元気で長生きすることができます。高齢者に学び、高齢者を活かす「三世代同居」こそ、高齢者を敬い、元気付けることにつながります。

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